MENU

予防歯科の実際

定期的なメインテナンスを受ける事で、
治療になる事の率が下げらることが、
今や予防先進国とも言えるスウェーデンの
過去の統計からも分かっています。

それは、当然、我々の生体への負担軽減でもあり、
全体の治療費の抑制にも繋がります。
メインテナンスや個々のリスクに応じた予防プログラムの実践により、
むし歯、歯周病の二大疾患から守られた、治療の必要を最低限に抑えられた
健康な状態が実現します。

予防のためには・・

予防は、まず悪化させないために、病気のその殆どの原因であるバイオフィルム
(ばい菌の固まり)を取り除く必要があります。
奥歯の隅の方や歯と歯の間、歯と歯ぐきの溝にあるバイオフィルムは、
ご家庭での歯ブラシだけでは充分取り除けず、病気はたいていそこから始まります。
歯科医院で専門的な器具を使ってバイオフィルムを定期的にクリーニングしなければ、 健康に維持することは難しくなるのです。
また、目に見えないリスクを調べるために出来るだけ唾液検査をお受け下さい。
そして、あなただけの予防プログラムを作ります。

必要なのは、結果治療ではなく、原因対策です。

予防歯科の始まり

予防には定期的なメインテナンスが重要です。
PMTCを行い、リスクに応じた予防プログラムを加えます。
上記の資料にもあるように、アクセルソン博士の予防プログラムを実践することにより、
当時の3歳児のむし歯罹患率を80%から4%へと引き下げました。

下記のグラフからもPMTCを含むメインテナンスが、いかに歯の寿命に影響するかが
分かります。

アクセルソン博士による15年間の研究では・・




テストグループ: はじめの2年間は毎月、その後4年間は 3ヶ月ごとに個々の診断に基づいたセルフケアの指導、また必要に応じて処置、そして PMTCを受けた。 (グラフ右)

比較グループ: 1年に1度の検診のみで、
必要に応じて歯科医師による治療を受けた。
(グラフ左)

グラフからも分かる様に、歯面数でのむし歯発生率は
70分の1に抑えられています。

う蝕(むし歯)予防効果と同様の研究です。


テストグループ:(グラフ右)

比較グループ:(グラフ左)

比較グループは、歯肉付着の破壊が経年的に
起こっていますが、テストグループは、わずかに
歯肉付着の獲得がみられました。

メディカルトリートメントモデルという観点

・従来多くの歯科医療は「むし歯」になって 穴が開いてから歯を削って詰めたり、腫れは 歯ぐきの腫れを抑えたり、グラグラする歯を抜くなど、 外科的な治療が中心に行われてきました。 しかも自然治癒の期待が難しい歯にとっては、これらの行為で本当に治ったと言えるでしょうか?
・よく考えてみると、これらの行為は、結果に対する 処置であり、原因に対する処置ではありません。
・メディカルトリートメントモデルとは、医科の観点 から、本当の原因より治療の流れを見直す診療モデルです。

・例えば、胃に病気が見つかったとします。その病気をいきなり切り取るでしょうか?
胃潰瘍なのか?胃癌なのか?その他の疑いは?様々な検査が行われるのが普通でしょう。
その上で必要な場合は外科的処置、場合によっては内科的処置で済むこともあるでしょう。
しかし、大切なことは、なぜ、その様な病気になったのか、本当の原因は?
食生活など生活習慣や、遺伝的素因、社会的環境など様々な背景が
考えられるのではないでしょうか。
その本当の原因を取り除かなければ再発の危険があるのです。

歯の場合も同じで、むし歯だからといってすぐに削る処置は得策ではありません。
・例えば、平均以上にお口の清掃状態が良い方が、平均以上にむし歯になってしまう
例があります。
・つまり、そこに目に見えるリスクと見えないリスクが存在することが分かります。
・そこで、まず現状を把握するための検査を行います。 ・次になぜその様な疾患(むし歯や歯周病)になったのか原因(背景)を調べる検査をします。
・そこで得られた検査情報から正確に診断し、治療の優先順位を決めます。

メディカルトリートメントモデルに沿った治療の本質は、削って詰めることより、病気の原因除去が優先であり、それが本当の解決への対策だからです。
・また、自然治癒の難しい歯にとって、治療後も適切なケア(メインテナンス)をしていかないと、その寿命は短くなります。
・この様な流れで診療をすることにより、再発を防止し、痛い思いをせず、生涯ご自分の歯を長持ちさせることにつながります。

M.I (Minimum Intervention)の考え

できるだけ歯を健康な状態を維持するための予防処置を行い
削ったり詰める等の治療は避けなければなりません。
しかし、もしむし歯の治療が必要になった場合には、
できるだけ最低限の歯牙への負担で済む様にしなければなりません。
M.I(Minimum Intervention)とは、組織へのダメージを極力抑える考え方です。

以前、「早期発見、早期治療」と言う考え方がありました。
長期的な歯の寿命を考えた場合正しいとは言えません。
大切なことは、自然治癒の難しい歯にとって早期発見は良いのですが 早期治療をしてしまうということは無駄に傷を付けることになる場合があり、 歯の寿命を縮めてしまうことが過去の統計からも多く証明されているからです。
初期のむし歯は治療するより環境を整えてあげることで、脱灰は停止し、むしろ再石灰化してくるのです。