【歯のクリーニング】PMTC専門スタッフによるメンテナンスの効果は?

こんにちは、篠塚歯科医院です。

皆さんは、歯のクリーニングで定期的に通院していますか。歯のクリーニングを定期的に行うことで、歯だけでなく全身の健康にも差が出ることが分かっています。今回は、専門スタッフによるクリーニング(PMTC)の効果について、研究データを交えて解説します。

歯のクリーニング① 歯石除去

歯石とは?

歯石とは、プラーク(細菌のかたまり)が石灰化して固まったものです。歯ブラシで落としきれなかった汚れに、唾液の成分であるリン酸・カルシウムが結びついて硬くなります。プラークが歯に長く付着しているほど、どんどん歯石に変わっていきます。

プラークの状態であれば歯ブラシやデンタルフロスで落とせますが、石灰化して歯石になってしまうと、歯ブラシでは絶対に落とせません。歯科医院でのクリーニングでしか除去する方法はなく、超音波の振動で歯石を砕く専用の機械や、手用のスケーラーを用いて取り除いていきます。

歯石そのものが直接悪さをするというより、ざらざらした歯石の表面に新たなプラークが付きやすくなることが問題です。放置すれば、歯ぐきの炎症が進む土台をつくり続けることになります。

歯のクリーニング② PMTC

PMTCとは?

PMTCとは、歯石除去を行ったあとに行う歯科専門のクリーニングです。専用機械の先端に小さな歯ブラシのような形のものやゴム製のチップを取り付け、研磨剤を使って磨いていきます。イメージとしては「歯科医院専用の歯ブラシ」です。研磨剤も薬品的な味ではなく、歯みがき剤に近い感覚のものが多く使われています。

PMTCを行うことで、歯の表面のバイオフィルム(細菌が作る膜)を取り除くことができ、虫歯や歯周病の予防につながります。バイオフィルムは歯ブラシでは除去しにくいため、PMTCがとても有効なのです。患者さんからは「とてもツルツルした」「口の中がすっきりした」というお声を多くいただきます。

歯のクリーニングの効果

歯のクリーニングには、さまざまな効果があります。歯石を落とすことは、歯周病の進行を食い止める役割も果たします。歯が抜け落ちてしまういちばんの原因は歯周病であり、その根本的な原因はプラークと歯石だからです。

歯周病の進行

その効果を裏づける有名な研究があります。予防プログラムを受けた成人を30年間にわたって追跡した報告では、う蝕・歯周病の発生も、歯を失う数も非常に少なかったとされ、30年間で新しくできた虫歯は平均1.2〜2.1本という結果でした(Axelssonほか「The long-term effect of a plaque control program on tooth mortality, caries and periodontal disease in adults」Journal of Clinical Periodontology 第31巻9号 749-757, 2004年)。ちなみに、この研究で見つかった虫歯の約8割は詰め物・被せ物の周囲にできた「二次う蝕」でした。治療した歯こそ、定期的に見ていく必要があるということです。

一度進行してしまった歯周病を元に戻すことはできませんが、今の状態を維持することは、定期的なクリーニングによって可能です。

また、クリーニングは審美的な面でも効果を発揮します。コーヒーや紅茶などの嗜好品、タバコは歯の着色を招く原因です。クリーニングで着色汚れを落とせば、見た目の印象も変わります。

歯のクリーニングは保険適用になる?

当院では、歯のクリーニングは保険適用となっています。クリーニングの前には、歯周病が進行しているかどうかを診る検査、口腔内写真、位相差顕微鏡、唾液検査などを行います。このうち唾液検査のみ保険適用外とさせていただいております。

クリーニングに定期的に通い、歯みがきも毎日きちんとしているのに虫歯になってしまう患者さんがいる一方で、あまり熱心に磨いていなくても虫歯にならない方もいらっしゃいます。その差の原因を突き止めるのが唾液検査です。虫歯菌の数や唾液の抵抗性を調べることで、今後どんな予防をすればよいのかを知るきっかけになります。

保険適用のクリーニングに加えて唾液検査を行うことで、より一人ひとりに合った予防法をご提案できると考えています。メンテナンスの内容についてはこちらの記事もご覧ください。

クリーニング当日の流れと、その後のケア

「クリーニングだけ受けたい」という方も、実際には次のような流れで進みます。汚れを落とすだけで終わらせないのが、予防としてのクリーニングです。

  1. 検査……歯ぐきの検査、口腔内写真、必要に応じて位相差顕微鏡や唾液検査で、現状を記録します。
  2. 歯石除去……歯ぐきより上の歯石、必要に応じて歯ぐきの中の歯石を取り除きます。
  3. PMTC……専用の器具でバイオフィルムと着色を落とし、歯の表面をなめらかに整えます。
  4. ブラッシング指導……染め出しで磨き残しを確認し、その方に合った磨き方をお伝えします(磨き残し20%以下が目標です)。
  5. フッ素塗布……仕上げに高濃度のフッ素を塗り、歯を強くします。

クリーニング後は歯の表面がなめらかになり、汚れが付きにくい状態になります。この「きれいな状態」をどれだけ長く保てるかが、次回までの数か月を左右します。ご自宅でのケアとセットで初めて意味を持つ、とお考えください。

よくある質問

よくある質問

Q. 歯石除去は痛いですか?
A. 超音波の機械を使うため振動が伝わり、機械から水が出るので知覚過敏のある方はしみることがあります。また、歯ぐきより上の歯石より、歯ぐきの中に入り込んだ歯石を取るほうが痛みを感じやすい傾向があります。つらいときは遠慮なくお伝えください。麻酔を使う方法もあります。

Q. PMTCも痛いですか?
A. PMTCのほうが痛みは感じにくいです。使用する機械は歯ぐきを傷めない回転数に設計されており、ゴム製のチップや小さなブラシが歯ぐきに当たっても大丈夫なようになっています。

Q. どのくらいの頻度で通えばよいですか?
A. 一般的には3か月〜半年に1回が目安ですが、歯周病の状態や虫歯のリスクによって最適な間隔は変わります。検査結果をもとに、一人ひとりに合わせてご提案します。

Q. クリーニングで歯は削れませんか?
A. 適切な器具と回転数で行いますので、歯が削れる心配はありません。ご自宅で研磨剤の強い歯みがき剤を使って強くこするほうが、かえって歯を傷めます。

Q. クリーニングで歯は白くなりますか?
A. 表面の着色汚れは落ちるため、本来の歯の色に戻ります。ただし、歯の内部に沈着した色素は落ちません。それ以上の白さを求める場合はホワイトニングをご検討ください。

歯のクリーニングは、大切な予防法

歯は、美しい見た目を保つだけでなく、食べ物を噛み、言葉を話すときにも大切な役割を果たしています。「8020運動」という言葉があるように、80歳で20本の歯が残っている方は、元気に長生きしやすいことが研究でも示されています。そんな大切な歯を守るには、やはり定期的なメンテナンスと歯のクリーニングが欠かせません。

歯に付着している汚れは、ご自身で見える場合もありますが、見えない場所のほうが多いものです。その見えない汚れを放置すると、口の中の環境はどんどん悪化し、最終的には痛みが出たり、歯が抜けたり、抜歯が必要になったりします。そうならないために、歯のクリーニングは定期的に行いましょう。

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予防歯科について

墨田区の篠塚歯科医院では、一人一時間の予約時間を基本としており、丁寧な治療とカウンセリングを心掛けております。診療室はすべて個室ですので、周囲を気にせずリラックスして受けていただけます。お口まわりで気になることがあれば、お気軽にご連絡ください。

篠塚歯科医院 歯学博士 篠塚嘉昭

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